コンサルタントのキャリア
この記事を読破するとこんなことがわかる!!
○プロジェクトにおけるコンサルタントの立ち位置
○コンサルタントのキャリア形成
プロジェクトにおけるコンサルタントの立ち位置
コンサルタントは基本的にプロジェクトベースで活動していきます。様々なプロジェクトを経験し、役割を変えていくことで自身のキャリアを形成していきます。
プロジェクトとは有期性と独自性を持つ活動のことを指し、プロジェクトを立ち上げてから様々な活動をし、目的達成後にプロジェクトは終結します。多くのプロジェクトは、クライアントと継続的に契約を締結することで、長期的な支援につなげています。例えば、構想策定などを一つの契約期間で実施し、次の契約期間で要件定義を実施したりもします。一方で、システム設計からは他ベンダーと契約を結ぶ場合など急にクライアントとの関係がなくなってしまうこともあります。
一般的に、プロジェクトとコンサルタントの各役割の関係は以下の図のようになっています。点線で囲んでいるものがプロジェクトの単位になります。プロジェクトによって体制が異なり様々なパターンが考えられますが、一般的なものを示しています。また、プロジェクトにはコンサルタント以外の職種のメンバーが加わりますが、以下の図では省略しています。下図クライアントBのように、同一クライアントに対して異なるプロジェクトが同時に進行することも頻繁にあります。
POはプロジェクトオーナー(Project Oener)を指します。プロジェクトオーナーは各プロジェクト契約の一番トップの責任者になります。日々のプロジェクト活動のタスクに大きく関わることはありませんが、最終的な意思決定に関与するのはプロジェクトオーナーになります。プロジェクトオーナーとして複数のプロジェクトの責任を持つことが一般的で、プロジェクト管理の責任者であるPMと適切にコミュニケーションを取る必要があります。また、新たなプロジェクトを発足させるために提案活動を行うこともあります。
PMはプロジェクトマネージャー(Project Manager)を指します。プロジェクトマネージャーはプロジェクトの目的達成に向けて日々の活動を管理する必要があります。そのため、日々のプロジェクト活動のタスクを上手にメンバーに割り当てることも必要になってきます。また、クライアントとのコミュニケーションの窓口となることも多く、内部外部両方の管理能力が求められます。プロジェクトの契約を継続して締結する場合は、提案活動に関与することがあります。
PJLはプロジェクトリーダー(Project Leader)を指します。プロジェクトリーダーは主にプロジェクトメンバーのタスク進捗管理を行います。また、プロジェクト進行や発生しうるリスク等を必要に応じてPMに報告し、プロジェクトを推進します。小さなプロジェクトだと、PMがこの役割を担うためPJLというポジションを置かないこともあります。
上図のAn/Asはアナリスト(Analyst)やアソシエイト(Associate)のことを指しています。新人コンサルタントはアナリストやアソシエイトという役割から始まります。基本的にはプロジェクトメンバーとして、議事録作成・資料作成・打ち合わせファシリテーションなど、細かなタスクを担当します。ITコンサルタントであればエンジニアのヘルプとして実装やテストを手伝うこともあります。若手コンサルタントとしてスピーディーにタスクをこなすスキルを伸ばすことが大切です。
コンサルタントのキャリア形成
コンサルタントは上で説明した各役割において、アナリスト/アソシエイトから始まり、最終的にプロジェクトオーナーになるようにキャリア形成をしていきます。下図は参考に、キャリアアップしていくためのおおよその時間を示しています。当然コンサルティング業界では、実力があれば短時間でキャリアアップできるので人によって差は出てきます。
さいごに
コンサルティング業界は実力が重視される世界です。自分自身に求められているロールで期待以上の成果をだす必要があります。また、コンサルティング業界ではどの会社も同じような役割の構造を持っており、転職時に実績を説明しやすいので、将来の選択肢の幅を広げるためにも日々役割を全うすることが大切です。少しでも、コンサルティング業界を目指す人の参考になれば幸いです。